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「8時間寝たのに眠い人」「6時間寝てすっきりした人」

なぜ「ウオッカを飲むオペラ歌手」は歌がうまいのか?

「昨夜よく寝ましたか。?」同業者同士は、これが、朝の挨拶だと教えてくれたのは

オペラ歌手の下崎響子さんです。

表現者は体のコンデションが直接仕事に影響します。

俳優、音楽家、みんなそうでしょうが、歌手は特にからだが楽器なのです。

彼女の話を聞いていて、特に興味深かったのは、寝しなにウオッカを飲んで

寝る歌手が多いことです。

オペラは上映時間が長いですね。休憩もはさむので、長いものですと

5時間もかかります。

「幕が下りるのが、10時、11時、」というのは、当たり前だそうです。

終わって身支度を整え、すぐに帰っても、「はいおやすみなさい」とはなら

ないのです。スポットライトと大勢の観客の注目を浴び、全身全霊で歌い

喝采と歓声に包まれた脳と体は、興奮状態にあります。

そこでアルコール度数が高いウオッカを、ぐっとあおり、

素早く訪れる酔いの力を借りて眠るそうです。

大量のアルコールは睡眠の質を下げますが、度数がつよくても、量がすくなければ、

その心配はありません。

もちろん体質もありますが、飲んですぐに寝ることで、最初の90分、

しっかりと深く眠れています。

ウオッカはアルコール度数が40度。中には、90度近いものもある強いお酒です。

ワインはおよそ14度、ビールは5度程度ですが、このようなアルコール度数の

低いお酒をだらだら、長時間のむより、一口含んで目を閉じるのは入眠

にはよいと思われます。

「最初の眠気のタイミングを絶対にのがしてはいけません。眠くなったら、

とにかく寝てしまわないと、そのご、深い眠りは訪れ是、いくら長く寝ても

いい睡眠にはなりません。」この話をしますと「そんなことは知らなかった

けれど、経験としてやっているのかもしれませんね。」と下崎さんは

驚かれていました。眠りが翌日の公演に大きく影響すると、かれらは、

体で学んでいるのでしょう。

目を閉じるとやってくる「スリープサイクル」

健康な人の場合は、目を閉じてから10分未満で入眠します。

心拍数がだんだん落ち着いてきて、交感神経の活動が低下し、

副交感神経優位になっていきます。

入眠後には比較的短時間で1番深いノンレム睡眠にたどり着きます

この時に測った脳波は「遅くて大きな波形が出る」ことから、ノンレム睡眠

のことを「徐波睡眠」と呼ぶことは、先にいいましたね。

質の良い眠りか、悪い眠りかは、ある程度脳波でわかります。

その後、眠りは少しずつ浅くなり、突然覚醒時のような「振幅の小さい、

早い脳波」が出現し、急速な眼球運動が始まります。

レム睡眠の到来です。

幼児に顕著に現れますが、このとき体がぴくぴく動くような

筋肉の収縮が始まります。

入眠から約90分ノンレム睡眠が続き、90分後最初のレム睡眠が現れます。

最初のレム睡眠は早く、数分程度のこともあります。

レム睡眠の終わりで、「眠りの第1周期」完結します。

ノンレム睡眠の深さにはレベル1~4があり、入眠時は段階を経て深くなり

覚醒時は段階を経て浅くなっていきます。

cof

睡眠はこの繰り返しです。」第2周期以降のノンレム睡眠は、1回目ほど深くは

なりません。6~7時間眠る場合は、90~120分のスリープサイクルを第4周期

まで、4回ほど繰り返すことになるのですが、しつこいようですがその質は

第1周期の質で決まります。

長く起きていると眠りたい欲求「睡眠圧」が蓄積し、寝るとこの圧が放出

されるのですが、睡眠圧の放出が第1周期で最も強くなることも、実験で確かめ

られています。

つまり、何時間寝ようが、最初の90分が崩れれば、眠りも総崩れになってしまいます。

「6時間睡眠の人」と「8時間睡眠の人」がいた場合、眠り始めの質によって

「6時間睡眠の人」のほうがぐっすり眠れていてすっきりしていることも

考えられます。

最初の90分がしっかり深く、その後も正しい睡眠パターン通りになっていれば

「朝起きたときに調子がいい」「パフォーマンスが高い」のは当然で、

逆に睡眠疾患や精神疾患のある患者は最初の深い90分のノンレム睡眠が

出現しにくい傾向があります。

とくにうつ病を抱変えている人ではこれが顕著です。

「うつ病患者は最初のレム睡眠が、90分より早く出現する」と以前から

報告されています。しかし、むしろ「うつ病では最初のノンレム睡眠の質が悪い」

と思われます。

つまり、「最初の90分の質が悪いことで、気分、体調・自律神経機能が

整わない」典型的な例がうつ症状なのです。

レムとノンレムは90分周期じゃなかった!?

「睡眠時間は90分単位が良い」といわれるのは、スリープサイクル(睡眠周期)

が根拠になっています。

睡眠は「第1周期=入眠⇒ノンレム睡眠⇒レム睡眠」「第2周期=レム睡眠⇒ノ

ンレム睡眠⇒レム睡眠」の繰り返しでできていまして、1周期ははおよそ90分と

いわれることが多いです。通常、これが4~5回繰り返されて、眠りが浅くなる

レム睡眠が現れたところで起きると良い流れということになります。

ただし、スリープサイクルにはかなり個人差があるため、実際の1周期は

およそ、90~120分と幅があります。

そこで、「睡眠時間は120分の倍数が良い」という研究者もいます。

したがって、起きるタイミングも個人の睡眠周期によって異なります。

なので、巷でいわれているように、「90の倍数の時間眠る」ことにそこまでとら

われる必要はないとおもわれます。

ただ、共通していえることは、第1周期には深いノンレム睡眠が約70~90分

出現し、「入眠時から90分の睡眠」が確保されれば、深いノンレム睡眠が

十分にとれるということ。

これが黄金の90分の根拠なのです。

「睡眠で1番大事なのはいつ?」と聞かれれば、それはやはり「最初の90分。」

黄金の睡眠時間に関しては、やはり「90分」だというのが、私の確信です。

肝心なのは最初の最も深いノンレム睡眠に無事たどり着くことです。

睡眠の1周期が120分の人でも、最も深い眠りとなるのは入眠後90~110分

ぐらいなので、黄金といわれるのはやはり眠ってからの90分なのです。

眠りにおいては「はじめ良ければすべてよし」。最初のノンレム睡眠が確保

されると、たくさんのメリットがあります。

ここからは「黄金の90分」で得られるメリットについて紹介していきます。

まずは3大メリットから、お話し、しましょう。

いよいよ、核心ですね。次の章をお楽しみに!

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