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覚醒戦略① アラームは「2つの時間」でセットする

最高の睡眠を作る覚醒のスタートを切るうえで、「目覚めをよくする」

ことはかかせません。

個人差はありますが、人間はおよそ、90分サイクルで眠りの周期を繰り返します。

朝が近づくにつれて、ノンレム睡眠が減り、レム睡眠が増えます。

体温は緩やかに上昇し、交感神経が優位になってきます。

また明け方はには、血糖値の調節などで重要な役割を果たす「コンチゾール」

というホルモンの分泌量が増えるのも重要なポイントです。

コンチゾールの分泌が明け方にピークを迎え、午後に近づくにに連れて減少

し、睡眠中の前半ではほとんど分泌されません。

朝の覚醒前に分泌が多くなるのは、その日の活動への準備です。

では、「脳と体が目覚めの準備をする」どのタイミングで起きれば

良い覚醒へのスタートをきれるのでしょうか?

「入眠から90分の倍数(レム睡眠の時)に起きれば、頭もすっきり

爽快感が得られる」という説は多く語られています。

1970年代の報告ですが、いつ起きれば爽快感が得られ、その後のパフォーマンス

上がるのかを調べた実験があります。

明け方のレム睡眠のときに起きるのが良いという実験結果がでています。

それによって、レム睡眠の出現合わせて起きる「90分の倍数」説が広まり

ました。

実際にはこのsleepサイクルには個人差があり、規則的ではないため、

前もって予測することはできません。この「90分の倍数」説は、

おおざっぱな提案です。

あまり神経質にならなくても、明け方はレム睡眠の持続時間が長いので、

レム睡眠中、または直後に自然と覚醒していることが多いのです。

レム睡眠がいつ出現するのかを調べるのは難しいです。

筋電図、脳波、眼球運動を普通の家庭で」測ることはむつかしいですね。

今は眠りの深さを測定する睡眠アプリや腕時計型の装置などがあり、

目覚まし機能などがつけられていますが、まだ「レム睡眠の検出」は正確にはできません・

そこで、西野先生が推奨するのが、「起床のウインドウ(余白)」を作る方法。

具体的には、アラームを2つの時間でセットしてみる方法です。

手順はシンプルで、仮に7時に起きなければいけないとしますと、6時40分から

7時までを「起床のウインドウ」とすることです。

朝方であれば、レム睡眠の時間は長くなっていて、20分前後で「ノンレム⇒レ

ム」の切り替えが行われています。このタイミングをねらっているのです。

実行にあたっては、1回目のアラームは「ごく微音で、短く」セットします。

というのも、レム睡眠時は覚醒しやすく、小さな音でも目覚めやすくなっています。

わたしのばあい、妻は早寝早起きで、私は、0時就寝の夜型ですので、

朝、6時ごろに妻が起きますと物音で、私も、目が覚めてしまいます。

小さい音でも、アラームに気づけば、「レム睡眠で起きられた」ということで

目覚めは、さわやかでしょう。

1回目のタイミングで起きられなくても大丈夫です。なぜなら、このとき目覚め

ないということは「ノンレム睡眠」深い眠りの中にいるということです。

仮に音が大きいとノンレム睡眠中に起きてしまい、目覚めは良くないです。

アラームが通り過ぎるのが怖いとおもわれますが、大丈夫です。

2回目のアラームでは、無理なく起きられるでしょう。

この「2つのポイントでセットする方法」でしたら最初のアラームが鳴った時に

ノンレム睡眠中であれば、「悪い睡眠」を避けることができ、レム睡眠の時に

起きられる確率が、条件によって多少異なりますが、約1.5倍になります。

「それなら、スヌーズ機能で良いのでは?」と思われる人もいるでしょう。

貴人的にはお勧めできません。スヌーズだと、十分な時間が空けられず、

起きにくいノンレム睡眠で何度も警告音が鳴り響き目覚めもよいはずが

ないのです。

スヌーズとは、目覚まし時計が最初に鳴りはじめてから、一定時間ごとに何度も鳴らす機能のことで、二度寝を防止するための機能となっている。 携帯電話のアラームは目覚まし時計としても利用されており、携帯電話のアラームにもスヌーズの機能が備わっている。

5~7時ぐらいの時間帯は、生理的にレム睡眠が増えているので、目覚めが

良くなる確率はかなり高いです。

逆に「会社がフレックスだから9時まで寝ていよう」とういのはダメです。

コンチゾールの「分泌が始まり、体温も上昇します。まさに起きる準備が

整っている体で寝ていても、良い睡眠はとれないでしょう。

朝の光や食事はリズム形成に非常に重要で、このスタイルだとみすみす自ら

リズムを乱していることになります。

また「朝早くから目覚めますが、布団からなかなか出られない」のはうつ病の

兆候で、その間布団の中で不安や緊張が強くなってあらぬことを考えてしまい

勝ちなので注意しましょう。

私が、昔、うつ病だった時、まさに同じ行動をとっていました。

このことは、別にページをつくって、書いてみます。

覚醒戦略② 「眠りへの誘惑物質」を断捨離する。

目が覚めれば自然に体温は上がっていきますが、すぐに行動することで

さらに体温のスイッチがしっかりオンになります。

ただし、血圧が高めの人は、血圧が急上昇するのを抑えるために、目覚めて

すぐに起きるのは避けたほうがいいですね。ゆっくりとベッドから出ましょう。

これは、高齢の人、冬は特に要注意ですね。脳卒中などが起こりやすいです。

ベッドから出ると、天気にかかわらず、朝の光を浴びましょう。

これは、何があっても、実行してください。ごくシンプルなことですが

効果はとてつもなく大きいといえます。

夜に働いて、昼に寝るシフトワーカーは、光に連動した生活は難しく、

24時間という地球のリズムに同調しにくいですね。

人間はもともともつ「24.2時間」のサーカディアンリズムのままなので、

どんどん時間がずれてしまいます。

サーカディアンリズムとは

体内時計

人はある時間になると自然と眠くなり、ある時間になると自然と目が覚めます。また一定の間隔で空腹感を感じ、一定の周期で月経がやってきます。このように人が生まれながらにしてもっている身体リズムは「体内時計」と呼ばれています。そのなかで24時間周期のものは「サーカディアンリズム」、日本語で「概日リズム」と呼ばれます。「サーカ」「ディアン」はともにラテン語で、前者が「おおよそ」、後者が「1日」を意味し、「おおよそ1日のリズム」のことを指します。

典型的なのは、全盲のひとのケースです。網膜に障害がある全盲の人の場合、

光を認知できません。そのため、生活がどんどん「フリーラン」し、後退して

いきます。すると、「昼間に寝て、夜はずーっと起きたまま」という状態が

続き、また戻っていきます。これが繰り返されます。

家族にとっても、本人にとっても、とても辛いことです。

しかし、1991年、「メラトニン」をこういった患者に投与しますと

フリーランがリセットされ、24時間に同調でき、夜間普通に就寝できるようになりました。

これらを報告したのが、オレゴン健康科学大学のロバート・L・サック氏、

アルフレッド・J・レビー氏です。

この研究によって「睡眠・生体リズムには、メラトニン」ということで

一躍脚光を浴びました。

処方箋が不要で、入手も簡単なことから、アメリカでは今も200億円も売れて

いる、人気のサプリメントです。

昔は、豚の脳にある松果体から抽出、精製して作られていましたが

今はより安全な、合成のメラトニン・サプリが生産されています。

日本では、下記のサプリメントが有名です。

機能性表示食品『北の大地の夢しずく』

夢しずく

しかし、メラトニンのサプリは効く人と効かない人がいます。

メラトニンのサプリを飲んで効果があるのは、おもに高齢者、加齢とともに、

メラトニンの分泌量は減っていきます。光の刺激に対する感受性は、加齢ととも

に、弱くなるのでメラトニンの分泌リズムがくずれるのです。

若くて、視力に障害がない人は、サプリなど飲まなくても自前のメラトニンが

作れるので、安易にサプリメントを飲むより、「きちんと分泌させる」ほうに

意識を切り替えたほうがいいです。そのための、行動習慣を身につければ、メラ

トニンを調整する力が無料でてにはいります。

このように、メラトニンには「体内リズムを整え、眠りを推進させる」力が

あるので覚醒の段階では、分泌を抑えなければいけません。

そんなメラトニンの分泌抑制に大きく貢献してくれるのが、「太陽の光」なの

です。「メラトニン分泌を抑えるには、太陽の光でならない」というわけでは

ないですが、ここはまだ研究が最中の段階なので、実生活で使うにはまだ少し

時間がかかります。なので、一番身近でお金のいらない朝の太陽の光を

目いっぱい、利用しましょう。

太陽の光にしろ、人口の明かりにしろ、光をキャッチするのは、目です。

人間は網膜に「メラノプシン」という受容体があり、それが470ナノメーター

というある特定の波長の光を感知すると、メラトニンの分泌が抑えられます。

この現象は視覚とは別のものですので、太陽を直接見なくても。目の光に

当たるだけで効果が得られます。

 

メラトニン調節の一端を担う「メラノプシン」について報告されたのは、15年

以上前のもので、最新のものではないのですが、まだまだ認識されていない。

これから「ホット」な分野だけに、その覚醒作用の応用が期待されています。

 

覚醒戦略③「裸足朝活」で覚醒スイッチを上げる。

「上行性網様体」は脳幹部の中心にあるいろいろな線維が網のように

走っている部分。動物実験でその部分を破壊したところ、寝たような状態

になることがわかっています。

裏返すと「上行性網様体を刺激すれば覚醒する」ということになります。

例えば、聴覚、視覚に注意喚起すると、上行性網様体は活性化します。

夜中の救急車の音やパトカーのサイレンで目が覚めたことはないでしょうか

真っ暗な部屋を突然明るくすると、寝ていた子供が目をさましてしまう

こともあります。

 

この性質をいかして、朝は感覚を刺激し、すっきりと覚醒しよう。

家の中でスリッパをはいている人が多いと思いますが、起き抜けは

あえて裸足にしてみるといいですよ。

これは単純ですが、2つの効果が期待できます。

1つは、床にじかに触れることで皮膚感覚を刺激し、上行性網様体を

活性化させます。

もう1つは、裸足で皮膚温度を下げ、サーカディアンリズムで自然に上がってい

る深部体温と皮膚温度の差をさらに広げること。「皮膚温度と深部温度の差が

縮まると眠くなる」という性質を逆手にとるのです。

特に冬場は、今まで避けていた洗面台まわりやキッチンの「冷たい床」が覚醒の

スイッチとなるので、ぜひ一度試してみよう!

 

覚醒戦略④ 「ハンドウオッシュ」メソッドで目を覚ます。

朝起きると、顔を洗う。誰もが当たり前にしていることですが、これも、

ちょっとした工夫で覚醒のスイッチがしっかり入ります。

まず、脳を目覚めさせるために、手を冷たい水で洗いましょう。

朝は深部体温が上がっている状態なので、手を水につけることで、

深部体温と皮膚温度の差を少しでも広げるのが狙いです。

ちなみに、歯磨きも、「冷たい水で」という習慣があってもいい。

冷や水が深部体温に対する効果は限定的だとしても、リフフレッシュや

気分の引き締まりになるでしょう。

朝に入浴する人も多いですが、「朝ぶろ」はあまりお勧めできません。

「お風呂に入って体温を上げると活動モードになるのでいいのでは?」

と思われるかもしれませんが、体温が大きく上がるとより下がろうとする

性質がありました、前に述べたように40℃のお風呂に15分くらい入ると

深部体温が0.5℃ほど上がります。これは大きな上昇なので、しばらくすると

体温は下がり、眠くなってしまいます。

 

こうしたことを考えると、朝シャワーがおすすめです。

脳のスイッチオンのために、シャワーを浴びて爽快感を味わいましょう

気分を引き締めで仕事に行くモチベーションを上げるためにも

おすすめです。

 

覚醒戦力⑤ 「咀嚼力」で眠りと記憶を強化する

「朝、起きるとお腹がすいている」

これは、質が良い睡眠をとれているかどかのバロメーターになります。

とはいえ、体全体が目覚めるのを待ってから内臓を動かすほうが

良いので、まず、朝日をたっぷり浴び、次にシャワーを浴び、朝食を

とるのがいいでしょう。もちらん。朝は時間との闘いという人も

多いでしょう。洗顔だけすまして、光を浴びながら朝食というのも、

いいですね。

朝食には、体温を上げ、1日のリズムを整えて活動を始めるためのエネルギー

補給という役割があります。

早稲田大学の柴田重信氏らが、マウス実験で、こんな報告をしています。

「朝食を抜いて、夕食だけの食事を」をしたマウスや、「1日2食でも、夕食

のほうを多めにとった」マウスは、なんと肥満になりやすかったという

のです。つまり、朝食には「体内時計のリセット効果」と「肥満防止効果」

があり、まさに一石二鳥なのです。

ちなみに、西野先生の朝食は20年間ずっと白いご飯に味噌汁、ベーコンエッグ

だそうです。

温かい味噌汁は体を温めてくれます。スープでも味噌汁でも、汁物は体温

を上げるので、覚醒を助けるためにも朝食に加えるといいでしょう。

また、アメリカのベーコンは強くかまねばならず、それが脳への刺激

にもなっているような気がします。「噛む」というのはとても大切なこと

なのです。SCNラボの姉川絵美子氏、酒井紀彰氏がマウスを使って「噛む

事と体内リズムや睡眠」についての実験をおこなった。

マウスの飼育には非常固形のパレットを与える。すると、彼らは、好んで

ペレットをカリカリ砕きながら食べています。そこで、通常のペレットと

ペレットをミキサーで砕いて粉末で与えたマウスの睡眠・行動パターンを

詳細に調べました。

企画しますと、固形食の「噛んで食べるマウス」ンは、睡眠や行動パターンに

夜と昼のメリハリがあることがわかりました。

逆に、粉のえさを与えた「噛まずに食べるマウス」は、夜と昼のメリハリが

なくなりました。活動期の睡眠量が通常のマウスより多くなり、覚醒すべき

時間に活発に活動しなくなりました。

 

また、「噛まずに食べるマウス」は記憶にも悪影響が及んでいた

可能性があります。

脳内には何千億個の神経細胞がありますが、かつては、「大人になると、神経細

胞は減る一方」と考えられていました。

しかし、実際には大人になってからも脳内でで新たな神経細胞が生まれる

「神経新生」という現象が起きていて、これは運動などで増強できると

考えられています。そこで、大人や老人でも「よく噛んで記憶力を良くしよう」

などといわれるようになうになりましたが、「噛んで食べるマウス」でも、

記憶を司る海馬で神経新生が起きているのが確認されました。

逆に「噛まずに食べるマウス」の海馬では、明らかに神経細胞の再生が減って

いました。

さらに、「噛まずに食べるマウス」は「噛むマウス」に比べてどんどん太ってくる。

まさにマウスの生活習慣病「です。

これは大きな発見でした。噛む力と記憶との関連はよく言われていますが、

噛むことが睡眠・行動パターンに影響するという報告は初めてでした。

これらの結果の1部は、日本のメデイアでも取り上げられました。

「噛む」という行動をするとき、指令を発するのは脳です、

しかし、噛むことで三叉神経から脳に刺激が伝わります。

「よく噛む」ことは1日のメリハリをつけるのに役立ちます。

「噛まずに食べる人」になってしまうと、「覚醒と睡眠のメリハリがなくなり、

記憶もあやしくなり、肥満になる」なんて、いいことなしなのです。

それぐらい噛むことと睡眠はつながっているので「噛む習慣」を身につけましょう!

 

覚醒戦略⑥ とにかく「汗だく」を避けるべし

朝、ジョギングをする習慣は今やせかいてきなものです。

アメリカでも日本滞在中でも、ランナーを目にしない日はありません。

走るなら、夜より朝がいいですね。走ったり運動したりすると交感神経

優位になるので、朝走れば、活動モードに切り替わるからです。

しかし、疲労するまで運動しますと肝心の仕事のパフォーマンスが落ちてしまい

ヘビーな運動は筋肉痛や関節痛を引き起こし、体や細胞を傷つける場合があります。

何より問題なのは、体温が上がりすぎることです。運動で体温が上がるのには

活動モードに切り替えるという意味では、いいのですが、

体温が上がりすぎると発汗による熱放散がおきて元の体温よりさがってしまう。

これは眠気がやってくるサインでしたね。朝ぶろに入ったときと同じ状況に

なります。

夜しっかり寝て、朝すっきり起きて、せっかく体温のリズムを合わせたのに、

激しいジョギングで台無しになってしまうことがあります。

何事もほどほどが良い。体のことを考えれば、早足のウオーキングのほうが

お勧めできます。少なくとも、汗だくになるような運動だけは避けましょう!

 

覚醒戦略⑦「テイクアウトコーヒー」で「カフェイン以上」を取り込む

ビジネスパーソンは平均して、1日何杯コーヒーを飲むのでしょうか?

少し多いように聞こえるかもしれませんが、「5杯ほど飲む」という人もいるのでは、

ないでしょうか。2015年の「欧州食品安全機構(EFSA)では、成人1日約400

ミリグラムまでなら安全とされているので

「5杯」はぎりぎり許容範囲です。むしろ、適量のコーヒー摂取は体にもいいとされ

健康な成人の2型糖尿病、肝臓がん、子宮内膜がんのリスクを減らすという

エビデンスも報告されています。

 

ただし、カフェインの睡眠へのえいきょうについては、知っておこう!

血中のカフェイン濃度は半分になるまで4時間かかります。そのため、就寝

1時間前と3時間まえにコーヒーを1杯ずつ飲みますと、10分ほど寝付くまでの

時間が長くなり、30分程度睡眠時間が短くなります。

特に、高齢者は睡眠があさくなり、カフェインを肝臓で代謝する力も落ちて

くるため、カフェインの影響を受けやすい。なので、夜遅くにコーヒーを

飲みたくなったら、カフェインが入っていない「デカフェ」がおすすめです。

コーヒーをたくさん飲んでしまうという人は、夕刻からはデカフェに切り替える

のも効果的でしょう。

個人差もあると思いますが、西野先生は、午前中6時に1杯、8時に1杯、10時

ごろに1杯。午後は2時ごろに1杯、を目安にしておられるそうです。

夜、会食があると食後のコーヒーをのまれるそうですが、自宅では夜には

飲まないそうです。

日中のパフォーマンスを上げ、覚醒のスイッチを押すという意味で

ビジネスパーソンにはコーヒーのテイクアウトをお勧めします。

カフェインは基礎代謝を上げ、覚醒モードに体を切り替える力があります。

さらに、ほかの刺激と同時に行えば、相乗効果が期待できるので、「会話」

という感覚を加えようとい戦略です。

黙ってコーヒーを入れてデスクで飲むのでは、カフェイン刺激だけで終わってしまいます。

出勤前にカフェに立ち寄り、口に出してオーダーすれば会話刺激が加わり

さらにテイクアウトして、会社の誰かと雑談をしたほうが、相乗効果で

覚醒スイッチがしっかり入ります。コーヒーをカンパセーションツールとして

活用しましょう。カフェインは眠気や疲れ、覚醒時間に応じて蓄積する睡眠圧

にも対抗するので、昼食後や午後にも効果を発揮します。

 

覚醒戦略⑧「大事なこと」をする時間を変える

西野先生の場合、朝6時にオフィスに行き、一人で仕事を開始します。

少なくとも9時ごろまでは電話がかかってくることもなく、アポイントなしで

人がくることもないので、集中できるそうです。

意思決定が必要なこと、厄介なことは、たとえ前日の夜に決めていても

1晩おいて、しっかり睡眠をとった朝にもう一度考えます。

夜に慌てて返信したり、指示をだして公開することがあっるそうです。

同様に、重要なデスカッションも、できれば、午前中がいいですね。

また、論文を書く際も、書き出しを決めたり、論理構築をする書き始め

の重要なタスクは朝に取り組みます。

ランチの時間の後は、徐々にイージーモードの仕事にシフトしていきます。

眠りに向けて、脳を少しずつリラックスさせていくためです。

軽いミーテイングはリフレッシュになるので、昼食後に向きます。

また、論文に参考文献を付けたり、調べものをするといった

「手間はかかるがあまり思考を必要としない仕事」は午後に行う。

坂道をゆるやかに下るように、自分なりのペース配分をし、パターン化

していきましょう。あこまで1例ですが、瑣末なことで脳を興奮させないようにしています。

よく認知症の疑いがある兆候として、「小銭がたまる」ことが挙げられます。

その対策として、会計では小銭を積極的に使って脳を刺激することが推奨

されていますが、夜に関しては、睡眠前にはできるだけ脳を働かせない

ほうがよろしい。つまり、眠りのために認知症対策の逆をいくのです。

良い睡眠がとれていれば、脳にとっても良いはずなので、「夜のクレジットカード」

でなるべく頭を使わないことも、その日の眠りには1役かいそうですね。

西野先生の1日、さすがに睡眠のぷろですね。

夜の睡眠を可がえて、昼間行動する。小銭はなるべく使って、脳を火星化させる

大いに納得いたしました。

レジでのキャシュレス化も、認知症には、わるそうですね。

あまり便利になって、頭を使わないようになると、かえって悪い影響がでそうですね。

覚醒戦略⑨「夕食抜き生活」が眠りに響く

覚醒物質「オレキシン」は、脳の視床下部と呼ばれるところの細胞から放出

されます。絶食するとオレキシンの分泌が促進されますが、食事をすれば

オレキシンの活動は低下し、覚醒度も落ち着くことがわかっています。

1998年、テキサス大学の櫻井武氏、柳沢正史氏(現、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構)

らが、新しい物質を発見し、動物を使った実験で、「大脳室内にその物質をいれ

ると物を食べる」ことを報告しました。この摂食行動こそオレキシンの名前の

揺らいであり、世界的な発見でした。

ダイエットで夕食を抜くと眠れず、そればかりか、夜中にたくさん食べて

しまった経験がある人もいるでしょう。

また、徹夜をしていると、イヤにお腹がすいた経験もあるでしょう。

昔、スタンフォードで学生を使った睡眠実験をしているとき、学生が

「おなかがすいた」と不平を言い出したので、研究者が夜中のスーパー

に食料を買いに走ったことはいまでも、語り草です。

こうした現象にも、オレキシンが1役買っていると考えられています。

オレキシンは食欲を左右すると同時に、覚醒にも強い影響を与えます。

夕食を食べないとオレキシンの分泌が促進され、食欲が増大するうえに、

覚醒して眠れなくなる可能性が高くなります。

動物で絶食させるとエサを探す「探索行動」が顕著になりますが、オレキシン

をつくれないナルコレプシーマウスは絶食させても探索行動を増やしません。

これは、食欲と睡眠の関係をものがたっています。

さらにオレキシンは、交感神経の活発化や体温上昇も引き起こします。

つまり、「夕食を抜くとオレキシンが増えて、食欲が増すし、眠れない」だけの

問題だけではなくなるのです。自律神経が乱れ、あらゆる不調に「付け入るスキ」

を見せることになります。

夕食抜きは、眠りと健康にとってまさに「百害あって一利なし」なのです。

夕食をとる場合は、どんなに遅くとも、眠る1時間前までを目安にしてください。

揚げ物など、消化に時間がかかるものは、さらに余裕をもって、あるいは夕食に

は避けたほうがいいでしょう。

 

 

 

 

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