「心療内科の落とし穴」
睡眠不足と心の病の関係をお話しすると、すぐに
「やはり心療内科で睡眠導入剤を処方してもらったほうがいいのでしょうか」
という人がいます、
確かに睡眠障害で心療内科にかかると、多くの場合は軽い睡眠導入剤を処方されます。
まず、それで様子を見ましょうということです。
でも、本当は心療内科へ薬をもらう前に、できることはいくらでもあります。
睡眠の質が低下することで1番怖いのは、肉体的な疲れがとれにくくなるだけでなく、
精神的な不満感とか不安感、イライラが増幅していき心身がともに
弱っていくことです。
その悪循環は気づかないうちに心をむしばんでいきます。
そうなってから心療内科にかかって、すがるように薬に頼り切り、逆に往生を悪化させる
例もあります。
私の知り合いのAさんは、一流企業という会社に勤めていましたが、うつ病を患って
療養後、結局退社してしまいました。
病院でだされる強い薬を飲んで、それが効かないとなるとまた別の薬を
処方してもらう。
その繰り返しの末、薬の量だけが増えてよけい悪化するという悪循環でした。
最後には手が震え、言葉も満足に出ないほど弱るところまで行きました。
幸い、病院を変えて薬に頼る治療法から抜け出したため、今は少し症状
も改善しています。
これはすべての病院に言えることではないですが、心療内科によっては
薬の処方によって点数を稼いでいるところもあります。
ひどい医師に当たると、患者に向き合うことなくパソコンの画面ばかりみて
処方箋を出して心療終わりという病院もあると聞きます。
抗うつ剤を否定するわけではありません。
でも、本来なら薬に頼る前に、もっと早い段階で状況を改善するチャンスは
あったはずです。そのシンプルな答えに、「睡眠の質を上げる」ということに尽きます。